Hearts of Darkness (Japanese/日本語)

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  • 公開済み: 20 1 2014
  • アップデートされたもの: 18 3 2014
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一年の休学の間にキンバリー・コールマンはある“ミッション”に巻き込まれる。それは、45日間の間にあの世界的に人気のあるハリー・スタイルズを元の彼にもどすということ。ここ数ヶ月、ハリーはクラブに出入りし、彼の銀行口座の残高はどんどんと少なくなっていった。グループのメンバーたちはそれを心配し、キンバリーの助けを求めた。ハリーがいったい何をしているのか、誰も知らなかった。一つ確かなことは:今のハリーは世界中の女の子が愛しているあのハリーではなく、グループの将来何て気にしていないということ。メンバーたちが思っているほど、ハリーは本当に変わってしまったのか?キンバリーに与えられた時間は45日。彼女はハリーの奥深くにある秘密を探ることが出来るのか?そして限られた時間の中で元のハリーにもどすことが出来るのか?

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9. ✘ "You shouldn't be here - it's not good for you."

今朝、冷たい風に目を覚ました。ボクは身震いした。もうすぐ春、このロンドンの冴えない天気にそう感じた。少し混乱して部屋を見回した。昨日何があったんだっけ。最初に思い出したのは彼女のこと。茶色い髪の、確か、彼女はボクの隣に座っていた。いつものように美しく。彼女との約束の場所に行かなかったんだ。あの笑顔の裏では怒っていたに違いない。きっとボクのことを嫌いになっただろう、ボクのせいではないとしても。

 

ボクが穏やかな様子でいると、ルイが口に笑み浮かべて近づいて来た。

 

「調子どう?」

 

どう解釈していいのか迷った。ルイが顔のことを聞いているのか、それともボクの人生に今起こっていることを聞いているのか読めなかった。

 

ルイが指差すまでは、顔の片側の色が変わってみにくくなっていることをすっかり忘れていた。

 

「大丈夫。どうすればいいかわからないけど。」

 

ボクにパンを渡すと、親しみを込めて笑った。彼は心から親しみを込めているのか、それともボクがひどい目にあったから表向きだけ優しくしているのか?

 

「もう、ルーに電話したよ。全部消すことはできないけど、それじゃ外歩けないもんな。」

 

そうだ、外。もうここに来て2日経ったんだ。今日、キムとの約束があるから外に行かないと。

 

「ありがとう。ルイ。」

 

ボクが感謝しているのを感じたらしい。ボクの怒りをボクの中に押し込めた。ここ何時間か憎しみを感じていなかったから、怒りを抑えるのは割りと簡単だった。でも、ボクがいろいろなことが手遅れになってしまっていることを知っていた。

 

タイラーはボクがいないのをいいことに、この二晩きっとザックからいろいろなものを買っているだろう。借金が増えているに違いない。まだタイラーがザックから買っていることを考えると、ボクのパンを持つ手に力が入った。彼をやめさせなければ。

 

ルイはボクの小さな変化に気づいたらしい。心配そうにボクを見た。

 

「大丈夫か?痛み止めいる?」

 

首を横に振った。痛み止めはボクを弱っているように見せた。もちろん、ボクがそれを飲んだことを誰も見ていないにしても、自分を頼りなく感じた。そう感じるとタイラーに目を光らせながら、女の子を口説くことが出来ない。

それから、キムにメッセージを送った。夕方には会えないことを伝えて、昼食を食べながらは話せないかと聞いてみた。10時36分だった。ちょうどいい時間だ。彼女もそれでいいと言った。昨日約束していた場所で12時に会う約束をした。そこはロンドンのシティライフからは少し離れていて、今のボクにはちょうど良かった。この姿を見せられない。もしパパラッチがこの顔を撮ったら誰もボクと付き合ってくれないと思う。みんなボクのことを醜いといい、それにボクは傷つくだろう。

 

時間は11時46分。最後にもう一度鏡を見た。ボクは顔が大丈夫かチェックした。ルーがメイクに一時間かけたあと、同世代の女の子に見られても、何とか耐えられるくらいになった。でも、約束の相手はボクが殴られたことを知っているキムだから。ボクはデートが楽しみだった。ボクはその約束をデートと呼んだ。ボクたちは友だちではないし、昼食を一緒に食べるのだから、デートといってもいいと思う。

 

ボクがレストランに入ると、その店は空いていた。Tom’s Caféと看板が出ていた。そこはカフェだけど、キムの他に誰もいない。彼女はボクが入って来たことに満足して控えめに笑った。一分の遅刻、昨日約束を破ったことに比べたらずいぶんましだ。

 

「ここ、私たちのために貸し切りにしたから。ゆっくり話せるように。」

 

彼女の最後の一言がなかったら、いたずらなウィンクを彼女に送っていただろう。私たちのために貸し切りにしたから。理由は言わない方が良かった。

その理由がボクと2人っきりになりたかったからじゃなくて、彼女は仕方がなくという理由だったとしたら、そんなことに意味があるか?

 

残念だけど、彼女の本のためという理由の方が真実味があった。

 

「じゃあ、まずあの夜のことを話すのはどう?」

 

そう言って、ボクの顔のあざのことを聞きたがった。ボクは目を見開いて、眉をひそめた。まさかボクが彼女にそれを話すということを彼女が信じてはいけなかったから。

 

「大丈夫、ハリー。これを聞くのは心配してるから。本には書かないわよ。」

 

彼女の言うことはわかったけど、口を開くには至らなかった。

 

「どうしたら、それが本当だってわかる?」

 

と聞いて、メニューを見た。死ぬほど腹が減っていた。

キムはあきれたという顔をした。

 

「ちょっと、ハリー。」

 

注文をした。“ハリースペシャル”がメニューにあった。卵とパルメザンのバーガー。いつものやつ。自分でそのハリースペシャルを食べてやろうじゃないか。

 

「で、」

 

彼女の美しい眼は、あの夜のことを話させた。詳細までは話さないけど。

 

「外の空気を吸いにでたら、一人の男が来てボクを殴った。」

 

「殴られる前にその男と話したの?」

 

ボクは首を横に振って一つ目の嘘をついた。

会話は順調に進んだ。キムと一緒にいることを楽しんだ。ボクは今のところ行儀よく振る舞った。それほど口説かず。彼女はあまり書きとめたりせずに、たくさんの話をした。それを彼女があとで書き記すとしても意外ではなかったけれど、目の前でいろいろと書かれない方が気が楽だった。キムも自分のことを話した。子どものときのことや家族のこと、それに彼女が本を書くために、1年休学していること。彼女がボクの中でどこに位置しているのかわからなかった。彼女はボクのことを友だちとして見ているのか、それともただの仕事として見ているのか?前者であることを願った。彼女にボクは惹かれた。彼女の姿勢、考え方がボクを触発した。でも、彼女も—そこで携帯が鳴ってボクの考えも邪魔された。全てを忘れてそれに出た。出ることに慣れていた。条件反射的だった。それはボクが止めようとしているタイラーからのことが多かったから。そしてそれはタイラーからだった。今日来るか?

数ヶ月前まではそのたぐいのメールはボクを悲しませたが、今ではもう慣れていた。それは“今日来るか?俺の借金を払いに?”のメール。いつものようにそこへ行かなければならなかった。もし、ボクが払うのをやめたら、タイラーは大変なことになる。それは耐えられない。彼は何といっても親友だった。

 

「誰に書いてるの?すごく真剣な顔。」

 

ボクが何をしているかを彼女が見ているなんて考えていなかったから、ボクは少しひるんだ。

 

「誰でもないよ。ただの—」

 

彼女がボクの手から携帯を取った。キムはボクから携帯を取ったんだ。ボクはそれを取り戻そうと数秒間無駄にあがいた。その数秒間にそのメッセージを彼女は読んだ。

 

最初そのメッセージを読み直し、眉をひそめながら携帯をボクにかえした。心配そうな目つき。

 

「タイラーって誰?」

 

「誰でもないよ。」

 

それを彼女はもちろん信じなかった。

 

「ハリー、用事があるから、夕方は会えないってクラブに行くことだったの?」

 

彼女は普通を装って、見せないようにはしているけど、がっかりしているようだった。彼女に答えなかった。彼女はあきれた顔をした。

 

「あんなことがあったあとなのに、よくクラブに何て行けるわね?すべて話してちょうだい。そのクラブとあなたが殴られたこと関係があるんでしょ。」

 

一つのメールからここまで想像できるとは。くそ。今彼女に何の話をしてたんだ?そこから地獄は始まった。携帯が鳴った時、それはいっそう悪くなるばかりだった。電話に出るなんてバカだった。でも考える時間が稼げると思ったんだ。

 

「タイラー、今—。」

 

「ザックだ。」

 

電話の向こうのその声を聞くと、いつも何かを蹴飛ばしたくなる衝動に駆られた。テーブルの足を蹴るわけにはいかなかった。注文したものがそこにはひっくり返るから。だめだ。—それはわかっていた。

ため息をついて言った。

 

「今話せないから—」

 

「お前、借金があるぜ。ハリー」

 

悪いことは続くものだ。携帯の電池がきれた。今朝、iPhoneでゲームをしたあと、充電し忘れた。

 

またやってしまった。何で今なんだ。

 

「ああああー、」

 

キムの手前、あまり大声で叫ばないようにした。憎しみとともに携帯をおいた。

 

キムを見ることが出来なかった。一口バーガーを切って食べた。

 

「ハリー、わかってると思うけど、このこと説明しない訳にはいかないわよ?」

 

今になってやっとボクたちの視線が交わった。ボクの心を痛めた。彼女の眼がボクを見据えて、ボクの深く秘めている秘密をあばきだそうとしている。でも、出来ない。もしボクが言ったら、きっとボクと話してくれなくなるだろう。もし、たくさんの人が知ることになったら、マネージャーから危ないところには近づくなと言われ、タイラーは窮地に立たされるだろう。そんなことになったら大変だ。

 

「できないよ、キム。」

 

キムは納得していなかった。

 

「ハリー、私が思っていたよりも、あなたはたくさん秘密を抱えているようね。その秘密の一つでも私に話す気あるの?」

 

ボクは首を横に振った。

 

「もし、友だちとして、ただ助けたいだけだとしても?」

 

友だち。彼女は友だちと言った。でも、ボクは彼女を信用できない。ジェニファーのことがあって以来、ボクは新しく会った人たちを信じることが出来なくなっていた。特に友情のように大切なことに関係するときは。それは大きな問題だった。ボクはきっとまた捨てられ、笑い者にされるだろう。

 

「もう行く。」

 

彼女を残して行くのは辛かった。心の中ではここにいたかった。でも出来なかった。立ち上がって出口へ向かうと、追い討ちをかけるようなフラストレーション。大勢のパパラッチが待ち構えていた。

彼らは気が狂ったかのように叫び、質問を浴びせて来た。

 

「ハリー、新しい彼女?」

「いつもいろいろなナイトクラブで何してるの?」

「彼女のこと愛してる?」

 

人気が出てから、パパラッチはいつもボクを追い回し、避けることはできなかった。彼らがボクの名前を叫んで彼らには関係のないことについて聞いてくるのを相手にしたくなかった。ボクの名前を叫ぶ人たちに囲まれ、ここから離れようと前へ進んだ。でも、今回ばかりは止まって耳を傾けた。キムがこのカオスの中へ出てきてしまったから。パパラッチが彼女の方に殺到した。彼女の意思とは裏腹に人波に押されながらボクの方へ来た。彼女がボクの隣にくると彼女を見て言った。

 

「ここにいちゃだめだ。— 君のためにならない。」

 

他の叫び声にかき消されないように、控えめに叫んだ。

 

ボクらの写真を撮ったフラッシュの光がまぶしすぎて何も見えなかった。

 

「ハリー、付き合ってるの?」

 

それは今聞こえる唯一の質問だった。

ボクは無視した。どうなるかはよくわかっていたけど、彼女を安全な場所に連れて行くために、彼女の手を取った。ボクが招いた騒ぎだ。彼女はそこにいただけ。ボクには他にしなければいけないことがあったけど、彼女をここから助け出すことの方が先決だ。

 

ネットのページや明日の週刊誌と新聞に手をつないだボクとキムが載ることはよく知っていた。彼女をボクの車に乗せた時、ボクは口に笑みを浮かべた。

もし、みんなが女の子といるボクを見たら、ジェニファーは彼女を吹っ切ったと思うだろう。みんながボクはキムとデートしていると思うことはいいアイデアかもしれない。少なくともボクにはいいことかもしれない。たぶんボクにも何か価値があると思えるようになるから。本当ではないとわかっていても、試す価値はある。もし他のみんながそれを信じたら、ボクに価値があると言うことをボク自身が感じられるかもしれない。

 

今日の騒ぎがあったあとだったけれど、ボクはクラブの前に立っていた。ボクは今日ここに来ることを決めた。タイラーがボクを必要としている。キムはメンバーのみんなとボクのことを話すことはできたかもしれないけれど、今のボクには関係なかった。携帯がきれてしまったせいで、初めてザックを見つけようと思った。ザックがここに来るのは知っていた。そしていつそれが起こるかも、タイラーがザックに連絡を取っていれば。でも、その前にタイラーと向かい合って話がしたかった。

 

時計はもう彼が今夜の相手を探しに行く時間を指していた。だから彼がまだテーブルにいたのは運が良かった。

 

「ハリー、」

 

彼の前に座ると彼は言った。

 

「よく来たな。」

 

ボクに彼を助ける気があるのを見ると、ほっとしたようだった。

彼は仕事を見つけるべきだった。そうすれば少しでも金を返せる。でも、彼が働いていないのを知っていたから、ボクが金を持っていることは彼にとって運がいいことだった。

 

「タイラー、ザックとはもう話すなってボクはいつまで言い続ければいいんだ?」

 

タイラーはうんざりとした顔をした。これは彼が一番話したくないことだ。

 

「ボクは真剣に言っているんだ。タイラー、もしボクが返す金を持っていなかったら、どうする気なんだ?」

 

変わるための理由に気がついてくれ。彼は眉をひそめると、答える必要がないと言うように別の方向を向いた。

 

「答えろよ。タイラー。」

 

「わかったよ。」

 

彼はボクにムカついていた。

 

「それでも俺はする。」

 

「それで、ザックに殴られるのか?」

 

彼は意味が分からないというようにボクを見た。

 

「ザックは殴ったりなんかしない。」

 

うそだ。大ウソだ。でも、彼は知らなかったに違いない。ザックは自分の客に対してはパーフェクトに振るまい、ほかの人たちを殴った。ボクを含め。ボクは顔をタイラーに向けた。彼にルーが施したメイクの下の色が見えるように。

 

「ほんとかよ?」

 

ボクは頷いて、彼が態度を改めることを願った。

 

「スタイルズ!」

 

ザック・スティールのその声を聞いた時、タイラーは少し緊張した様子だった。

 

「説明しろよ。」

 

昼の電話のことだと、すぐにわかった。

 

「携帯がきれたんだ。」

 

ボクは真実を言ったが、彼は信じていなかった。

彼はボクの胸ぐらをつかんだ。

 

「もう一回やってみろ、ただじゃすまねえからな!」

 

彼は借金の返済を受け取っていないことに激怒していた。

 

「もういいんじゃないの?」

 

彼がボクのTシャツから手を離す間、ボクは眉を吊り上げて彼を見た。彼はボクの頰をジロジロと見て、メイクで隠してある顔を見ると笑い声を上げた。

 

「俺はお前が男だと思ってたぜ。ちがったんだな。」

 

彼の視線に耐えられなかった。ボクは手を挙げ、やり返そうとした。でも、タイラーがそれを阻止した。タイラーはボクの手を取るとボクを裏口へ連れて出た。2人きりになった。

 

「ハリー、あいつは殴る価値なんてない。」

 

ボクだって知ってた。悔しいけど。

 

「自業自得だ。」

 

ボクは袖のほこりを払いながら、ため息をついた。どうしてあいつはつかまらないんだ。タイラーをあいつから引き離さなくては。それしかタイラーをまともな道にもどす方法はない。でも、それが無理だとわかっていた。ザックには勝てない。それが悔しかった。

 

タイラーは携帯を取り出すと、ボクに見せた。今日は携帯の電池がきれてネットをチェックしてなかった。

 

「今日はおとなしくしていた方がいいと思うぜ。一日に2つの大きなニュースはいいことじゃない。」

 

そう彼が言い終わると、ネットのページもダウンロードし終わって、タイラーはボクに電話を渡した。

 

ハリー・スタイルズ新しい彼女をかばう;

ハリー・スタイルズは新しい彼女と見られる女性と昼食を食べていた。

 

名前が出ていないことを願いながら、ページをスクロールした。でも、もちろんあった。

リトルミックス、ヴォーカルのペリエ・エドワーズの親友であるキンバリー・コールマンは、、、、

ちょっと待て、何?ペリエの親友?

 

✘✘✘✘✘✘✘✘✘✘

 

このチャプターについてどう思う?

キムはハリーの秘密に近づいているし、ハリーはキムと他のメンバーが嘘をついていたことに気がついてしまったよう。

これからハリーはどうすると思う?

 

 

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