Hearts of Darkness (Japanese/日本語)

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  • 公開済み: 20 1 2014
  • アップデートされたもの: 18 3 2014
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一年の休学の間にキンバリー・コールマンはある“ミッション”に巻き込まれる。それは、45日間の間にあの世界的に人気のあるハリー・スタイルズを元の彼にもどすということ。ここ数ヶ月、ハリーはクラブに出入りし、彼の銀行口座の残高はどんどんと少なくなっていった。グループのメンバーたちはそれを心配し、キンバリーの助けを求めた。ハリーがいったい何をしているのか、誰も知らなかった。一つ確かなことは:今のハリーは世界中の女の子が愛しているあのハリーではなく、グループの将来何て気にしていないということ。メンバーたちが思っているほど、ハリーは本当に変わってしまったのか?キンバリーに与えられた時間は45日。彼女はハリーの奥深くにある秘密を探ることが出来るのか?そして限られた時間の中で元のハリーにもどすことが出来るのか?

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6. ✻"Listen, I'm calling because I'm working on my book,"


「本?」

目を見開いてペリエを見た。ハリーがキムのことを聞いて来た時にひらめいた“いい”考えについてペリエは話し始めた。今度は私、ペリエの親友のいとこってことになったのね。

 

驚いた。自分のことを全然知らないものね。

 

「表向きは。」

シャツのボタンを留めながら、ゼインが言った。

 

「えっ?」

片方の眉を上げて、ペリエの方を見た。彼は何の話をしているの?

 

「ハリーに対してはってこと、キム。」

そう言って私に微笑んでみせた。

 

「ああ。そう。じゃ、何て名前にする、私の本?ベストセラーになるといいんですけど。」

髪をポニーテールにまとめるとゴムで止めた。

 

ペリエは少し私によりかかると、

「本を売るんじゃないってことわかってるでしょ?」

と言って私の膝を軽く叩いた。

もちろん、本を売るんじゃないってわかってたけど、彼女を笑いたくなった。私は句読点がめちゃくちゃだった。これじゃ、誰もこの業界で雇ってくれないわね?

 

口を開けないで笑いをこらえた。ゼインが振り返ってこっちへ来た。

 

「タイトルは、アナザー・ダイレクション。バンド名、ワン・

ダイレクションにちなんで。」

彼は大人びた声で子どもを諭すように言った。でも、そんなの効かないわよ。

 

「良く考えたことなんでしょうね。私がどこまで演じることが出来るか知らないわよ。でも、万が一のために、言っておくけど、これはあなたたちのアイデアですからね。」

と、指を立てて、私は立ち上がった。

 

「で、何をしたらいいの?」

鏡をのぞきこんだ。ピンク色のパジャマ姿。寝る前に落とさなかったマスカラがこの間の夜のことを思い出させた。プラン通りだったけど、ハリーが私に興味を見せる何て思っていなかった。でも、不満はないわ。実際彼を拒むのは楽しかったし。

帰り道ずっとハリーは私を褒め倒して来た。私につけたニックネームが気に入ったみたい。友だちと家族の半分はそう呼ぶけど。まあ、よくいうけど、子どもは構わない方がいい。

 

今の状態では、彼に会う気がしなかった。酔いがさめて今考えると、あんな感じで彼を帰したのもなんだか気まずいし、かなり意地悪な感じ。でも、ハリーを欲しいと思わなかったのに、今度はハリーについての本を書くはめに。

 

「ハリーに電話して。」

ペリエは私の携帯を手に座っていた。開いた口が塞がらないようだった。わかる?まさに。

 

抵抗しようにも、今までずっとして来たけど、役に立たなかったじゃない?今さら抵抗する気にもならない。

 

大きくため息をつくと、ペリエの手から携帯を取って、部屋から出るとトイレに閉じこもった。どうしてそこだったのかは聞かないで。そこが一人になれる場所だったから。

 

ペリエは親切にもハリーのナンバーを入力していてくれていた。それとも、私が別の誰かに電話しないようにかしら。今、問題なのは彼の邪魔をしないこと。この前、私を送ってくれた後、彼が何をしてたかは知らないし。

 

その番号に電話してみた、そのとたん、すでに後悔し始めてた。鏡の曇りを吹いて自分の姿を見ると、彼が電話に出ないような気がした。そして、電話を切ろうと耳から電話を離したとき、彼の声が電話の向こう側から聞こえた。

 

「もしもし?」

声に顔をしかめて、電話を耳元にもどした。

「もしもし?ハリー?」

電話が切れてしまったか思い、困惑気味に言った。

 

「あぁ、誰?」

彼は少し困ったように答えた。疲れてる。まだ寝てた。私はもう寝ていないのに。だって、私だって起こされたから。

 

「えっと、ごめんね。キンバリーだけど、」

正直言って、あの日ハリーは酔いすぎて私のことなんて覚えてないことを願った。そしたら、これももう終わるし、お仕事終了。

 

「あ、キム。」

彼の声のトーンが変わったのが聞こえた。残念。

 

「どこであなたの電話番号を知ったのかと思うでしょ?」

トイレに座って足を組んだ。

 

「ああ、でも、ペリエの親友のいとこなんだってね。」

今起きたみたいね。私は天井を見上げた。そう、私はペリエの親友のいとこ。

 

「ええ、そうなの。私が電話したのは、私が書き始めてる本のことなんだけど。」

変な感じがしたけど、彼が私のことを信じるようにしむけないと。

 

「他のメンバーは協力してくれるって言ってるんだけど、あなたはどう?」

たぶん、私、役者に向いてるのかも。

 

ハリーの声がもう一度聞こえる前に、電話の向こうで咳払いをするのが聞こえた。それからシーッて。

「もちろん協力するよ。キム。」

魅力的な彼の声が聞こえた。

ちょっと簡単すぎない?でも好都合じゃない。

 

「じゃあ、ほかのメンバーとはもう話したから、いつあなたは時間ある?」

少し無理をしてみた。でもあと44日しか残ってない。

「ボクたちは今休みなんだよね。知ってると思うけど。」

いいえ、知らなかった。

「じゃ、明日?」

彼は訊いた。彼は別のことを想像しているだろうけど、うんと言って約束をした。

 

本当にこれをしてるなんて。ペリエも私のこと見直すわね。

 

✘✘✘

 

久しぶりにペリエと私は2人きりになった。ゼイン抜きで。リトルミックスもなしで。ペリエと私だけでお買い物。別のほかの人に不満がある訳でもなかったけど、これから何日かは忙しくなるだろうから、こうしてペリエとだけの時間を楽しむ余裕もないだろうし。

 

「4日間アメリカってどういうこと?」

ご飯の途中で言った。小さなカフェに座り、ペリエは4日間私なしでアメリカへ行くことを告げた。

 

「4日だけよ。キム。落ち着いて。」

彼女は励ますように笑った。でも私は首を振った。

 

「そんなのフェアじゃない。私はペリエとアメリカに行こうと思ったのに。一緒に。そのための1年なのに。フェアじゃない。ハリーのベビーシッターなんてごめんよ!」

カッとなった。おかしいほどに。でもここのところ全てがアンフェア。

 

「キム、落ち着いて。4日間だけじゃない−」

大きくため息をついた。

「4日だろうが、15日だろうが1年だろうが関係ない。私はハリーのことなんて知らないのに、面倒見なくちゃいけない。助けが必要なときに、行っちゃうなんて!」

 

「キム、でもこれは仕事なのよ。あなたのために行かないなんて出来ない!」

彼女はいらだち気味に叫んだ。私は身を堅くし、彼女は自分の言ったことにはっとして言った。

 

「キム。。。そう言うつもりじゃ。」

「違うの?」

遮って自分の鞄を持った。

 

「つながりっていうか友情っていうか、なんと呼ぶにしても、いつでもどちらかはもう片方よりも何かしてあげたいと思うものよね。この場合は私みたいね。」

イスを後ろに引くと大きな音がした。でも、そんなことどうでも良かった。

 

「ハリーのことなんて知らない。でも、ゼインが悲しむことがあなたに影響するから私は手伝ってる。何でか知ってる?」

ペリエに答える隙を与えずに、続けた:「あなたのためだったら何でもしてあげたいと思ってるからよ。ペリエ。見返りとか関係ない。でも、どんなことでも変わるもんよね!」

 

彼女がそう言うつもりで言った訳じゃないことは知っていたけど、痛いところをついて来た。むきになることではなかったのに、私がペリエと一緒にいたいと思う時に、彼女が仕事を言い訳にすることに、ちょっと嫌気がさしていた。

 

私には支えてくれる家族はいない。ペリエのことを長いこと知っていたし、家族よりもいいものだと思ってた。でも、もっといいものがあったら乗り換える。

 

「キンバリー、待って。」

彼女が私を呼んでいるのが聞こえた。でも、頭を振るとその小さなカフェから出て行った。私は怒りっぽい性格だ。明日の朝早く出掛ける彼女のためにも、事態をこれ以上悪くしたくなかった。明日出掛けるから彼女は私のために時間を作ったに違いない。

 

雷が鳴った。私は空を見上げて、深いため息をついた。まるでばかげた映画のように。雨が降る前に帰らなくちゃ。

 

狭い道から広い道に出た。遠くから黒い人影が隣にもう一人連れて小走りでやって来るのが見えた。

 

額に一粒の雨を感じた時、またため息が出た。前から向かってくるその人から顔をそらした。ゼインだってわかってた。あのカフェにペリエを迎えに行くんだ。私も一緒に行く予定だったけど。もう関係ないわ。

 

「キム。」

彼に声をかけられて、彼に向き合う前に、またため息が出た。大きな雷の音に、彼は急いだ。

 

「ペリエ、どこ?」

戸惑いながら彼は訊いて来た。そのカフェの方を指差すと、そのまま歩き続けようとした。でも、ゼインが私の腕をつかんだ。

 

「一緒に来ないの?」雨の音にかき消されないように大きな声で言った。雨で落ち着かない様子のボディガードに目を向けた。

 

「行かない。ペリエを迎えにいって。私は歩いて帰るから。」

そう言って、小さく笑うと、彼は少しあっけにとられた顔をして私を見た。

 

「この天気だ。何があったか知らないけど、一緒に行こう。風邪ひくよ。」

ゼインらしい。いつも優しい。でも、彼の優しさは今は通じない、彼の恋人があの態度じゃ。

 

「いいの。大丈夫。ちょっと用事もあるし。」

彼の肩を叩くと向きを変えて走り出した。雨あしが激しくなって来た。雨宿りしないと。

 

✘✘✘

昨日からペリエと話してなかった。話したくなかった。ジェイドがツィッターに書き込んでいるのを見た。アメリカへ行く準備ができたと。それを見てため息が出た。

 

今日の12時にハリーに会う約束をしていた。正直言って会いたくなかった。ペリエのためだけに、手伝うことを約束したけど、今は約束したことを後悔してた。バンドのことなんてどうにでもなれと思った。私の問題じゃない。でも、そんなことできなかった。

 

ペリエなしで孤独だと感じた。いつもなら、彼女のいないときは、仕事をしたりして気を紛らわせるけど、今は家に一人。ペリエとけんかしたまま、ハリーのベビーシッターをしなければならない。そんな気になれない。でもきれいな支度に着替えると、髪をポニーテールに結んだ。−そう、それに歯も磨いた。

 

ハリーとは“私のオフィス”で会う予定だった。みんなが私のために借りたもの。みんなは本当にいろいろと手を尽くしてた。すっかりお膳立てが整っていた。でも、もしうまくいかなくても、私のせいじゃないから!

 

今日はついていないみたい。その場所が見つからなかった。やっと見つけた時には、ハリーもそこへ向かっていた。ハリーがボディガードを連れて階段を上がってくる音を聞く前に、そのオフィスにギリギリ滑り込んだ。

私は急いでイスに座ると、鉛筆を探した。見つからない。紙を取り上げて読み始めた。何が書いてあるのか全然わからなかったけど、何行も読む前にドアを叩く音がした。

 

眼を見開いてドアの方を見た。ドアが開かないのを見て眉をしかめた。

 

「どうぞ。」と叫んでみたけど、だめ。ドアまで歩いていって開けると、ハリーが立っていた。彼は黒いスリムのパンツに茶色の靴、赤いシャツを着ていた。彼を見て深呼吸を一つした。

 

さあ、はじまる。

 

「どうも。」

そう言って、笑顔を作った。ハリーはボディガードと短く言葉を交わした。彼は少しいら立っていたようだけど、私は自分のことでいっぱいで、何を言ってるかはよく聞こえなかった。

 

「どうぞ。」

しばらくしてそう言った。ハリーは少し驚いて私を見て、中に入った。彼の香水が鼻をかすめた。決して安物ではない香り。何を期待してたんだろう?

 

ボディガードが外に立ったままだったので、私はドアを閉めた。一緒には入って来ないらしい。自分のイスに座る前に彼をうかがった。ハリーは少し周りを見回した。その間私は何かバレはしないかと少し心配だった。

 

「じゃぁぁぁ、」

そういうと、彼は私に注目した。彼は机の反対側のイスに腰をかけると素敵な笑顔を私に向けた。

 

まだやる気? お酒の入っていない状態の方が落ちるとでも思っているのかしら?なんとでもなれ。どうせ疑いを持たせずに彼に訊くことも出来ないんだし。もしかしたら、私のこと嫌ってるかもしれないし。

 

「さあ、ハリー、」

彼の動きを眼で追った。彼は足を交差し、その上に組んだ手を置いた。

 

「素敵なところだね。」

彼が褒めて言った。私は頷いて一枚の紙を取った。その動きは何か仕事しているように見えた。

 

「じゃあ、始めましょうか。—あなたは何歳?」

戸惑いながら、書くものを見つけるために周りを見た。ああ、もう。

 

私が顔を上げるとハリーは前のめりになって私を見た。

 

「知らないの?」

目を見つめて、首を振った。

 

「ごめん。私ファンじゃないから。」

丁寧に言ったつもりだったけど、見つからない鉛筆が私をイラつかせた。

 

「鉛筆どこよ。」

イラついて自分自身に言った。でもハリーが低くそして長い間笑っていた。何で?でも、私が不思議そうに彼を見ていることに気がつくと、少し咳をしてでもまだ笑いをこらえられないように笑った。

 

「鉛筆のあるところ知ってるべきじゃないの?」

彼は片方の眉を上げた。ハリーの視線に自分は何をしてるのかしら、とばからしく感じた。ペリエのことも思い出して、集中することが出来なくなった。ハリーは余計複雑にした。特に、自分ではない別の人を装っていなければならない状態では。

これは長い一日になった。  

 

✘✘✘✘✘✘✘✘✘✘

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