Hearts of Darkness (Japanese/日本語)

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  • 公開済み: 20 1 2014
  • アップデートされたもの: 18 3 2014
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一年の休学の間にキンバリー・コールマンはある“ミッション”に巻き込まれる。それは、45日間の間にあの世界的に人気のあるハリー・スタイルズを元の彼にもどすということ。ここ数ヶ月、ハリーはクラブに出入りし、彼の銀行口座の残高はどんどんと少なくなっていった。グループのメンバーたちはそれを心配し、キンバリーの助けを求めた。ハリーがいったい何をしているのか、誰も知らなかった。一つ確かなことは:今のハリーは世界中の女の子が愛しているあのハリーではなく、グループの将来何て気にしていないということ。メンバーたちが思っているほど、ハリーは本当に変わってしまったのか?キンバリーに与えられた時間は45日。彼女はハリーの奥深くにある秘密を探ることが出来るのか?そして限られた時間の中で元のハリーにもどすことが出来るのか?

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17. ✻ "I never wrote that damn book"

 

 

人生の中には知らない方がいいことがいくつかある。ハリーには必要なことだったかもしれないけど、彼が街で口説いた女の子を家に連れて帰ったことは、そのうちの一つ。

 

ルイがハリーは私に恋をしてると言った日から2日も経っていなかった。そして今、ハリーは別の子と一緒にいる。ハリーと一緒にいたいために人生を狂わす女—ハリーにすぐに捨てられるからだけじゃない。彼のファンたちから中傷を受けたり。強くなかったら、無理。彼女をかわいそうだと思った。ハリーに腹が立った。ハリーは全然わかっていない。その女の子たちをどんな眼にあわせたか。— 彼女たちを利用しただけではなく、そのあとついてまわる憎悪。

 

ナイルが落ち着いて言った。ハリーがその子と寝たかどうかはわからないと。そう言った彼自身でさえ自分の言ったことを信じてなさそうだった。眼は全てを語る。私が泣かないように、慰めただけ。でも、彼は何を考えてるの?私は怒り過ぎていて、泣けなかった。

 

「ハリー、このドア開けなさいよ!」

 

ドアを叩いて叫んだ。彼にドアを開ける時間をあげるべきだったろうけど、最後に私が理性的だったのはいつ?わからないくらい昔のこと。今回も例外じゃない。道を行く人たちが私を見た。ハリーの住んでいるところを知っていたから、パパラッチも寄って来た。いろいろと考える前に、暗証番号を入力して建物に入った。

 

エレベーターを呼ぶボタンを力強く押した。でも、そこに数秒立ったあと、大きくため息をついて、階段で行くことにした。何段か抜かしながら、何度か転びそうになりながら、それでも構わず急いだ。ハリーのうちのドアまで来ると、ノックもしないで思いっきりドアを開けた。大きな音が部屋中に鳴り響いた。

 

「何すんだよ。」

 

ハリーがそう口ごもるのを聞いた。その声に目を向けた。彼はまだ酔って寝ているようだった。

 

もう一つのドアを開けて彼のいる寝室へ入った。

 

「何だよ、キム!」

 

そう叫んで服を探して立ち上がった。彼は私の前で完全に裸だったけれど、彼には眼を向けなかった。でも、彼の隣にいる女の子。私を見た時、彼女は眼を見開いた。

 

「もう終わったって言ってたじゃない!」

 

そう言って泣き始めた。ハリーが何かを言おうとしていたけど、私の方が速かった。

 

「終わったわ。っていうか何もなかったのよ。」

 

私が強く言うと、ハリーは口を閉じた。彼の傷ついた瞳を見た。私にまだ完全には心を閉じていないってこと。

 

彼女はシーツを体に巻き、床にある服をつかもうとした。そうしてるうちに、彼女の頰を涙が伝って落ちた。ハリーは突っ立って、彼女を見てた。彼女が彼には何の意味も持たないかのように。彼女が本当に気の毒になった。何でこんな嫌なヤツになれるの?

 

「あんた、なんてこと、、、」

 

言いかけて止めた。頭を振って、彼女に近づくと、服を着るのを手伝って、背中をさすった。

 

「泣かなくていいのよ。大丈夫?あなたにはこんなことよりもっといいことが待ってる。」

 

彼女は頷いて、すすり泣いた。出て行こうと立ち上がった彼女を私はつかんだ。彼女は叩かれるとでも思ったのか、おびえた眼で私を見た。

 

「ほかの人が何を言ったり、書いたりしても、無視するのよ。」

 

控えめな笑顔を見せて頷いた。

 

出て行く前に、彼女の視線がハリーを探した。でも、ハリーは冷たくその場に立っているだけだった。

 

ハリーがTシャツを探して着る間、沈黙が部屋を覆った。

 

「おめでとう、ハリー。もう一つのワイルドな夜、もう一つの雑誌の見出し、そしてまたもう一人、心を打ち砕かれて、あなたの家を出て行く女の子。」

 

立ち上がって、掛け布団をおいた。私は視線を彼に落とした。黒いシャツを着て、髪をかきあげた。

 

「君には関係ないんじゃないの?」

 

その言葉にカチンと来た。何で逆ギレ?彼がバカなことをしてるだけ。

 

「その通りよ。本当そうできたらどんなにいいか!」

 

私が強く言うと、彼が遮った。

 

「そんなの簡単だろ。今も言ったじゃないか。何もなかったって?何で首を突っ込むんだ、キム?帰れよ、」

 

ハリーが手をあっち行けと言うようにすると、ハリーを殴ってやりたい衝動に駆られた。もうここまで来てしまったからには、彼の頰の傷について聞かずにはいられない。

 

またけんかでもしたの?

 

「これは私たちだけの問題じゃないのよ、ハリー!彼女に何をしたか見なかったの?」

 

彼女の濡れた瞳を思い出すと、吐き気がした。今彼女がどんな気持ちかよくわかるから。

 

「あなたは彼女たちを家に連れてきて、偽りの期待を与えて、ゴミのように彼女たちを捨てる。そのあと、あなたのファンたちが彼女を攻撃するのよ。あなたは彼女たちをだめにしてる。わからないの?」

 

「—何も知らないくせに。キム。黙れよ、」

 

怒りをあらわにした。でも、私は続けた。吐き出したいものがたくさん胸にたまってた。

 

「ほかの人のことなんて全然考えないの?世の中がどうなってるか知るべきね!」

 

「どういう意味だよ?」

 

彼の怒りをまた無視して続けた。

 

「あなたは人の心をもてあそんでる。友情を裏切って。あなたの親友でさえ、もうあなたのことがわからないわ!ファンを傷つけて、自分の仕事をだめにして。それが見えていないの?」

 

私の声が次第に大きくなった。急にいろいろな感情が溢れてきた。

 

「夜になると、街に出掛けて、毎回面倒くさいこと引き起こして。借金なんかして、、、」

 

「—金なんか借りてない。キム。」

 

そう叫んで壁に手を叩き付けた。

 

「じゃ、何なの?ドラッグ?そう言うこと?」

 

ハリーは黙り込んだ。

 

彼の瞳が怒りの色に染まるのが見えた。ハリーのことを知っていなかったら、とっくにこの場から逃げ出していた。でも、私の怒りがここにとどまらせていた。

 

「知ってたよ。」

 

頭を振って、低くつぶやいた。私には訳が分からなかった。どういう意味か聞くと彼は短く答えた。

 

「君はやっぱり、ほかのやつらと同じだ。君だけは違うと思っていた。キム。他の奴らはどうでも、君だけはボクが絶対にドラッグに手を出さないってことを知っていると思ったよ。でも、ボクが間違えていた。君は他の奴らと同じようにバカだ。」

 

「—バカ?私のことをバカって言っているの?」

 

彼の言葉に私は傷ついた。自己防衛の本能が働きだした。もう傷つかないように。—でも、怒りが。

 

「誰が人の心と人生をもてあそんでいるの?あなたでしょ!そして私のことをバカと言うの?もしここにバカがいるとしたら、それはドラッグやって、ヤバいことに足を入れちゃっている人のことね!」

 

皮肉に笑うと頭を振った。

 

「お前はボクの人生のことなんて何も知らない!理解しようとしてもだめだ。あんな本で一儲けしようとしていることなんか、知ったこっちゃないけど、ボクは知ってる。お前は他の奴らと一緒だ。お前が考えていることはただ一つ。ボクにいろいろ話させて、それを売ることだ。けどな、お前みたいなタイプをボクはよく知ってる、、、」

 

彼の言葉が彼の唇を離れるとそれが私の心に突き刺さっていくようだった。

私がしたかったことは、ただ彼を助けること。彼を助けるために時間を費やした。彼のためにそばにいた。嫌な思いもした。でも、何で?彼のことが気になったから。このバカのことが好きだから。今はそれを憎んだ。

 

彼は彼が周りに引き起こしているこの痛みを感じるべきだった。私は気が立っていたし、傷ついていたし、失望していた。あとで後悔するかもしれなくても、行動を起こした。

 

「私があなたのことで唯一知っていることは、あなたは甘いってこと。あなたは女の子はみんなあなたのことが大好きだっていうあなただけの世界を生きてる。だから、あなたを拒む子を見つけた。拒絶したと思ったら今度は急にペリエの親友のいとこだってコンタクトを取ってきて。あなたはすぐ飛びついてきた。だって、チャンスだったから。彼女を振り向かして、利用して捨てる。いつもあなたがするように。」

 

涙が頰を流れるのを感じた。だってその通りだった。

 

「あなた、甘いわよ。私が本当にあんな本なんか書くと思っているの?もし、私が本を書いていたなら、私がもっと他のメンバーたちに時間を使ってると思わないの?もし、本当だったら、街に出掛けたり、あなたと寝たりしないわよ。」

 

「違う。」

 

ゆっくりつぶやくと頭を振った。もう聞きたくないと言うように。

 

「あなたは甘いのよ。私は、、、」

 

「やめろ、」

 

ハリーが言っても私は続けた。私が経験した痛みを彼も感じなければいけなかった。

 

「私はあなたを助けにきたのよ。他のあなたの友だちにはもう出来なかったから。彼らはもうあきらめようとしてた。私は助けることを選んだの。—だって、他のみんなとは違うから。私はあなたなんかにだまされないわよ!でも、あなたには何にも見えていない。どんなに周りを傷つけてるかあなたには全然見えていない。本なんて最初から書いてないのよ!」

 

大きな声で叫んだ。後ろの壁に押し付けられた。

 

「やめろって言っただろ!」

 

私の叫びをかき消すくらいの大きな声で怒鳴った。

 

見上げるとハリーは手を私の首へ向けていた。私を黙らせるため、その場のコントロールを取るため。彼は怒っていた。激怒していた。明らかだった。彼は私を怖がらせた。

 

彼の普段は緑色の瞳も今は暗い。私を穴があくほどに見つめていた。息づかいも荒い。やり過ぎたことはわかっていた。違うやり方でそれを話すべきだったこともよくわかっていた。でも、彼がしたようにやり返す必要を感じた。

彼に使われた感じがした。他の女の子たちが感じたのと同じように感じていた。ハリーと私の間に何があったのかわからなかった。でも、けんかをしたから、ハリーは別の子と寝ることを選んだ。私は胸が痛んだ。そうであるべきではないのに。どうでもいいはずなのに。私が自分で言ったように。でも、私は彼が好きだった。

 

「ハリー、、、私、、」

 

声がかすれた。何を言っていいのかわからなかった。彼は知るべきだった。どんな傷を与えたのか、何人を傷つけたのか。でも、こんな彼の姿を見るのは耐えられなかった。こんな彼を初めて見た。

 

「出て行け、」

 

彼はつぶやいた。私を捕まえていたことに気がつくと、後ろに何歩か退いた。

私の眼から涙があふれた。ハリーは私に出て行けなんて言ったことはなかった。決して。普段だったら、怒って彼が出て行くか、けんかを続けるか、謝ってきた。

 

「私、、、」

 

「出てけと言ったろ!」

 

あまりの大声に私は反射的に向きを変えて部屋を出た。転げるように階段を下りながら、いろいろな考えが頭の中を駆け巡った。全てがぐるぐるとまわっていた。外に出ると、パパラッチのいない場所を見つけて、崩れ落ちた。

 

息を殺してすすり泣いた。体を壁に強く押しつけた。そのまま崩れ落ち、膝を抱えて座った。頭を膝に乗せていると、泣き声は大きく、大きくなるばかりだった。どのくらい座っていただろう。携帯のバイブが着信を伝えた。

 

ポケットから取り出すと、それはペリエだった。誰とも話したくなかった。でもここから出なければ、何の助けも来ない。

 

「キム?」

 

心配そうにペリエが言った。それを聞いてまた涙が溢れ出した。それからすすり泣き。

 

「キム?だいじょうぶ?どうしたの?今どこ?キム?」

 

電話の向こうに誰かいるのか聞こえた。きちんと伝えるために集中した。

 

「すぐに行くから、そこにいて。キム。じっとしていて。ね?」

 

私は彼女に見えないことは承知で頷いた。気分が悪かった。凍えて、頭も痛かった。

 

いつからこんなに弱くなったんだろう?

 

座って空を見上げていた。車が私の前に止まると、ペリエが出てきて、私の前に座った。

 

「キム?キム、私を見て、」

 

彼女は私の顔を手で包んだ。彼女の顔を見ると、彼女が本当に心配してるのがわかった。私はこんなふうに泣いたことがなかった。

 

「何があったの?」

 

彼女は私の髪を撫でて立ち上がるのを手伝った。

 

「彼にみんな話した、」

 

私の声は消え入るようだった。全てを話す気にはなれなかった。

 

「えっ?アイツに何かされたの?」

 

首を横に振った。車に乗ると、中にジェイドもいて、心配そうに私を見た。しばらくして、ペリエは私に話しかけるのをやめた。そんな力は残っていなかった。そして話す気もなかった。寒かった。ただ家に帰りたかった。でも行き先は違うようだった。

 

ペリエはゼインと携帯で話すと、私の様子を伝えた。ペリエの家に向かっていた。

 

空をむなしく見つめた。頰を涙が伝って手のひらに落ちた。

 

***

 

「アイツ、電話に出ないよ、」

 

いらだってルイは言った。私はまた眼を閉じた。ペリエの手が私の髪をなでていた。

 

「ルイ、寝かしてあげて。」

 

ルイが私を起こそうとするとペリエが言った。

 

「彼女はハリーに本のことを話したの。もし私が間違っていないとしたら、彼女は使われたと感じたのよ。彼女に少し時間をあげるべきだわ。ね?私も知りたいけど、今までにこんな彼女を見たことない。」

 

私を起こさないように小さな声でつぶやいた。

 

「俺たち、みんなを無視するなんて、ハリーらしくない。ハリーの母さんまでも、」

 

つぶやきながら、ベッドに腰掛けた。少し揺れた。

 

枕を噛んだ。大きな泣き声を上げないように。彼のお母さんを巻き込んではいけない。

 

今回のことで自分を責めた。一部、いえ、全ての責任を。

 

ハリーは彼のままだった。私が泣く代わりに怒ったように、彼の自己防衛は心を閉ざすことだった。そして彼はだめだと感じたら、今までしたことを繰り返すだけ。そうしないと、傷ついてしまうから。私がしたようなやり方ではだめだった。別のやり方でするべきだった。彼が人生の中でいい時期じゃないことはわかっていた。彼のためにそばにいてあげるべきだった。でも、彼が私に秘密にしていること、彼が別の子と寝たこと以外は考えられなかった。

私は男女関係にいつも誠実だった。秘密が許せなかった。もし、こんなふうに続くのだったら、、、私には無理。私自身のことも考えなければ。

強くなければ、ハリーを忘れるために。

 

 

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いかがでしたか?もう、残すところあとわずかです。

日本語での作品をご希望でしたら、ぜひ、コメントください。

 

 

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