Hearts of Darkness (Japanese/日本語)

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  • 公開済み: 20 1 2014
  • アップデートされたもの: 18 3 2014
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一年の休学の間にキンバリー・コールマンはある“ミッション”に巻き込まれる。それは、45日間の間にあの世界的に人気のあるハリー・スタイルズを元の彼にもどすということ。ここ数ヶ月、ハリーはクラブに出入りし、彼の銀行口座の残高はどんどんと少なくなっていった。グループのメンバーたちはそれを心配し、キンバリーの助けを求めた。ハリーがいったい何をしているのか、誰も知らなかった。一つ確かなことは:今のハリーは世界中の女の子が愛しているあのハリーではなく、グループの将来何て気にしていないということ。メンバーたちが思っているほど、ハリーは本当に変わってしまったのか?キンバリーに与えられた時間は45日。彼女はハリーの奥深くにある秘密を探ることが出来るのか?そして限られた時間の中で元のハリーにもどすことが出来るのか?

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5. ✘"How do you know Kimberly?"


 

アシュレイは前の晩と同じような態度を取った。耳元でささやき、瞳で誘った。でも、それはボクにじゃなかった。彼女の全ての動き、かけひきはタイラーのためのものだった。そして、最後にはタイラーの顔を振り向かせることに成功した。

 

「タイラー、聞けよ。」今日一日中ザックとのコンタクトをやめるように説得したが、だめだった。ザックの嘲笑が聞こえるようだった。タイラーを助けることができない。何でわからないんだ?危険なことをしてるって。タイラーが簡単に彼女の方を振り向いたのを見て、説得することがどれだけ困難なことかを悟った気がした。むだだった。

 

「タイラー。」

厳しい口調でもう一度言った。今タイラーはボクの方を見ていた。ため息をついていった。

「何だよ、ハリー?」

明らかにボクの存在にイラついてた。ボクがこのクラブの暗い片隅におかれたテーブルから消えてしまえというように。

 

ここは暗く陰鬱としていたけれど、好きな場所だった。ほかの人にはボクが見えなかったけど、ボクにはほかの人がよく見えた。今夜ベッドをともにするであろうきれいな女の子のことも。でも、午後10時まではタイラーのことに集中する。それもあと10分。それから、ボクは探しにでる。ボクには価値があるって確認する必要があることを感じていた。不安が静かに、静かに忍び寄って来た。タイラーはボクの目の前に座りアシュレイにキスをした。彼はボクを気にもかけていない。

 

「何度言ったらわかるんだ?ザックはヤバい。」

 

タイラーはもう一度ため息をつくと

「何か飲むもの持ってこいよ。アンバー」

彼女に命令した。ボクに怒鳴るために。ボクはただ彼を助けようとしてるだけだ。

 

でも、アシュレイが先に文句を言った。

「私の名前はアシュレイだから。バカ。」

こうして、タイラーとの時間はあと5分。アシュレイは立ち上がると、タイラーの頰を叩いて出て行った。

 

「ほら、見ろよ。お前が何をしたか。ハリー。いい友だちだよな。おまえは。」

イラつきながら言った。彼は酔っているけど、その言葉は本当だったと思う。風向きがが変わった。タイラーは今夜の相手を見つけられるか確かじゃなかった。

 

でも、クラブのドアが開いた時、それも変わった。何かわからないけど、彼女が入ってきた時、何かが違った。それを感じたのはボク一人じゃなかった。タイラーの視線も彼女を追っていた。肩に揺れる茶色のカールのかかった髪にワンピース。そのワンピース、ボクの好みだ。黒い短いワンピース。シンプルで、短い。今夜の相手を見つけたかもしれない。何か言葉を言う前に、タイラーはずっとしてなかったゲームをし始めた。

 

「彼女は俺のだ。」

何ヶ月も前に始めた女を賭けてのばかげたゲーム。確かこうやってはじまった。タイラーに彼女を取られた。ボクの方が先に見つけたのに。いつものことだ。唯一のルール: 言ったもん勝ち。

 

言葉がでなかった。タイラーの勝ちだ。

 

勝ち誇ったように立ち上がると、他のやつらに取られないように、さっそく彼女に向かって歩き出した。彼女はカウンターに座った。彼女の一人の時間は長く続かなかった。タイラーが彼女に近づいた。

 

ボクは彼らの様子を見ていた。彼女も会話を楽しんでいるようだった。タイラーに負けた。別の子を探しにいこう。

 

しばらくして、もう一度彼らを見た。今度は様子が違っていた。タイラーは彼女に覆い被さるように、彼女を壁に押し付けていた。彼女も楽しんでいるようには見えなかった。首を突っ込まないようにしていたけど、これ以上タイラーが騒ぎを起こしては面倒だ。

 

「はなして!」

彼女の声がタイラーにおびえていた。タイラーを押しのけようともがいているのが見えた。叫んで助けを求められることなんて、そう起こることじゃない。多分、これが初めてだったと思う。だから、ちらちらと見ている人たちを横に、彼らの方へ行った。

 

「ちょっと。」

ボクの声にタイラーが気を悪くしたのは明らかだった。かなり飲んでいるようだ。

「タイラー、はなせよ。」

落ち着かせようとしたけど、役に立たなかった。

彼女はおびえたようにボクたち2人を見た。タイラーを恐れていた。

彼女は眼を見開いた。タイラーを彼女から離さないと。

本能的にタイラーの肩をつかみ、彼の右頰を殴った。タイラーは床に倒れた。みんなの視線がボクたちに集まっていた。嫌な視線だった。

 

「大丈夫?」

彼女の肩に手をおくと、ボクの赤くなった手を見て驚いたようだった。

 

ボクに初めて眼を向けた時、彼女はゴーストでも見たかのような顔をした。白のシャツに黒いジーンズをはいただけのボクをよく見ると、「ん。」とやっと声を出した。少し緊張しているようだった。何でこんなところに来たんだろう。何か目的があって来たようだ。

 

周りを見回すと、まだ何人かがぼくらのことを見ていた。耐えられなかった。ただそこから離れたかった。自分を弱いと感じた。ある一人の男がボクを見ていた。なんとかしないと。ボクはだめだ。

 

「おいで。」

落ち着いた振りをして彼女に手を伸ばした。

「本当に大丈夫?顔色悪いけど。」

今度はボクが口ごもる番だった。言ったことをすぐに後悔した。

 

彼女は少しの間、睨むようにボクを見た。

「頭が痛いの。」

 

ボクは頷いてみせた。彼女を送ることを長々と説得して成功した。

「名前。何て言うの?」

今夜は誰のものにもなりそうにない彼女だけど、とりあえず誘ってみた。彼女はミステリアスだった、それがよかった。

 

「キンバリー、」

ボクに眼を向けずに言った。

 

彼女が導くままに、頷いて右に曲がった。

「きれいな子にいい名前。」

口をついて出た。でも後悔しなかった。

「キムって呼んでもいいかな?」

 

「キム?」

彼女は片方の眉を上げた。

 

ボクは口元に笑みをたたえて言った。

「そう、キムとハリー。いい感じだろ。キムハリー、キハリー、キャリー。」

とっさに思いついて笑った。

 

彼女は笑っていなかった。また眉を片方だけつり上げた。

「いい感じじゃなくてもいいの。ハリー。私たちカップルでもないし。」

 

「そうなるかもよ。」

彼女を口説くように言った。

でも、難しくなる予感がした。。

 

彼女は笑った。

「そんなこと言ってないで。カップルになんかならないから。いい?」

 

思っていたより大変になりようだ。こんなふうに拒否されたことなんてないからな。

 

「でも、君をほめるのは勝手だろ。」

そう言ってウィンクをした。でも彼女には見えてなかった。ありがちだ。

 

彼女がどんなにきれいか、ワンピースが似合っているか、街灯の下を通るごとに彼女のすべてがどれだけ素敵に輝いたかを伝えてみた。でも、彼女を残して帰らなくちゃいけない、その場所についたとき、彼女がくれたのは小さな笑顔だけだった。

「おやすみ。ハリー。」

短い沈黙。

「タイラーのこと、ありがとう。」

 

ボクは頷いた。

「アイツは今何をしてるかわかってないんだよ。」

キムがボクの眼を覗き込んだ。何かを探すかのように。

でも、何も見つからないと、小さくため息をついた。頰にキスをしようとして、かわされた。彼氏でもいるのかな。そうに違いない。ボクをかわすなんて。

 

「気をつけて。」

そう言って行ってしまった。ボクの負けだ。彼女を落とせなかったことにイラついて、柵をけとばした。

何でボクじゃだめなんだ。

 

うちのドアを開けたときも、まだ気分が悪かった。何で今夜あの子を落とせなかったんだ。ボクの時間を割いたのに、何にもならなかった。ジェニファーのことが頭をよぎった。それを振り払おうとしたけど、静かに近づいて来て、ボクの心を埋めてしまった。

 

「何で別れるって言うんだ?!」

勝ち誇った笑みを口元にたたえて立っている彼女に向かって叫んだ。一年半以上幸せだった。彼女がいて、お互いのことを愛していた。それなのに、突然全てが崩れ去った。

 

彼女は笑った。あの優しいジェニファーの笑顔ではなく蔑んだ笑い。彼女の方がボクよりも上だと言っているような。

「ハリー・スタイルズがどんなか知りたかったの。」

それを聞いた時、心が引き裂かれた。心が粉々に砕けそうだった。ハリー・スタイルズ。彼女が言った時すぐにボクは利用されただけだったと気がついた。バカだった。

 

「ジェニファー、愛してる。」

彼女の目の前に立っているのが辛かった。長い時間をかけて愛して来たのに。仲間に忠告されるほどまでに。彼女はボクが思っているような子じゃないって。彼女と別の男の写真が週刊誌を埋め尽くした時になってやっと自分の誤りに気がついた。

 

「ハリー、あなたには何もない。あなたは私の願いなんかかなえられない。あなたを愛してくれる子なんて一生現れない。」

彼女はまた笑った。

「何で別の子とキスすることになったのかわかる?」

 

ボクは首を振った:彼女の一言一言がボクに突き刺さった。

「あなたはちっぽけで、つまらないやつ。ハリー。誰かにあげられるものなんて何もない。いままでも、これからも。」

彼女の言葉にボクは自分を弱いと感じた。彼女の言った通りだと思った。ボクは何の価値もない。

「さよなら、ハリー。」

 

彼女が去ると、ボクは床にうずくまった。どうして初めから気がつかなかったんだ。ああ、そうか、ボクは何もできなかったんだった。

 

✘✘✘

次の朝、目が覚めるとボクは手にウォッカの瓶を握っていた。ベッドの中で縮こまり、起きたくなかった。いつもより長く寝たはずなのに、精神的に疲れていた。ジェニファーのことを思い出してしまった。彼女はボクを蔑んで見下した。彼女はボクを叩きのめした。ボクは役立たずだった。

 

時計は10時をさしていた。立ち上がると、頭がガンガンした。何で全てこう複雑なんだ。ウォッカの瓶を捨て、深呼吸をした。

キムのこと考えるとドキドキした。そして真実を受け入れなければと思った。昨日のことがあったから、彼女はもう二度とあのクラブには来ないだろう。ボクには望みがない。

 

少し経つと携帯が鳴った。今回は電話に出た。

「ハリー。」

ルイが厳しい口調で続ける前に、短い沈黙があった。

「今夜のコンサートでお前、出演予定な訳?」

しまった。コンサート。ロンドンでのコンサート、すっかり忘れていた。

「たくさんのファンががっかり−」

「−すぐ行く。」

 

二日酔いのことを忘れるようにした。今夜はあのクラブで時間を費やしたくない。キムのことを考えなくていいように。今は女のことなんか考えてる場合じゃない。キムのことも、ジェニファーのことも。

 

電話の向こうでルイが微笑んでる感じがした。

「よし。ハリー。もう少しでリハーサルがはじまる。リーアムが迎えに行くから。」

 

二日酔いで頭がガンガンした。ルイには見えてないことを忘れて頷いた。

「OK。」

電話を切った。そんな丁寧には対応できない。

 

シャワーを浴びて着替えると、ドアホンがなった。ボクが出ると、リーアムが少し不満そうな顔をして立っていた。

「外に車止めてあるから。」

リーアムがまた何か言いかけてたけど、ボクは無関心だった。疲れてたし、まだ頭が痛かった。

 

スタジアムへ行く途中でリーアムがまた話しだした。

「廊下でのことだけど、ハリー。。。」

彼はなんて言い出そうか迷っていた。

 

大きくため息をつくと、

「考えるな。もう忘れて。誰にも言うなよ。」

もし、リーアムがマネージャーに、ボクがドラッグでもやっている何て言ったら、大変なことになる。

 

「怖いんだ。ハリー。こういうのって、あんまりいいことじゃない。」

リーアムは、何がいいことで、何が悪いことか話そうとした。でも彼は勘違いしている。ボクはよく知っている、ドラッグが悪いことだって言うことを。そうじゃなかったら、なんでボクがタイラーのことを救い出そうとしてるんだ?

 

「リーアム、いいか、ボクは大丈夫。OK?」

ボクはイラつきを声に表していった。

 

リーアムは車をバックステージに回すと、心配そうにボクを見た。

「ハリー、ボクにはお前が大丈夫そうには見えない。最近自分自身を見てみたか?」

 

「髪の毛をセットするのに鏡が必要だろ。リーアム。もちろん見てるよ。」

彼を上から下へと眺めると視線をそらした。

 

リーアムはため息をつくと、

「ジェニファーのことがあって以来、おまえは。。何て言うか?」

 

「役立たず?ご親切にどうも。リーアム」

苛立ちを露わにして言った。車のドアを開けて出ると、思い切り閉めた。ルイはボクたちが到着したところを見ていて、眉をひそめた。

「何だよ?!」

親友に対してこんな仕打ちをするつもりなんてなかった。ただ、リーアムとの会話にムカついた。さらに気分が悪くなった。

 

何時間かたって、髪をセットするためにイスに座らされた。

「うわ、ハリー、酒くさい。」

ボクの髪をセットしながら、スタイリストのルーが文句を言った。

 

「褒め言葉を、ありがとう。」

今日は誰もボクのことをよく思っていないようだ。でも、それでも構わなかった。ボクも愛想よくしてなかったし。

 

ルーが何度もボクの口ににおい消しのスプレーを吹きかけたあと、マイクをつけに行った。一日中たくさん水を飲むようにした。新聞にまたボクのことでコンサートの悪い批評を書かれたらたまらない。今日は違った:今までいろいろと非難もあったけど、少なくともファンを楽しませるように努力はしている。

 

「準備はいい?」

会場のファンが長い間ボクたちの出番を待っているのが聞こえてくる。他のメンバーたちもファンの前に出ることを楽しみにしている。他のメンバーたちがこのコンサートが終われば次の大きなコンサートまで1ヶ月半休めることなどを話している間に、ボクは鏡を見ることに最後の時間を費やした。

「はい、じゃ、お願いします。」

他のメンバーたちのところへ押されていつもの立ち位置に立った。あと数秒したら、ベストを尽くさなければ。

 

ボクはハリー・スタイルズ、ワン・ダイレクションのメンバー。完全な役立たずではないはずだ。

 

最後の曲、他のメンバーたちはボクのパフォーマンスに驚いていた。全ての音を外さなかったし、ボクの番のときは歌った。最後の数分間、頭がズキズキしてきたけど、自分を追い込んだ。痛かった、でも最後までがんばらなければ。

 

それなのに、聴衆の中にジェニファーを思い出させるような女の子を見つけた時、全てだめになった。歌うことを忘れてしまった。メンバーの視線がボクに集中した。とっさに、マイクが壊れたかのように振る舞った。古いトリック。もう誰も引っかからない。コンサートが終わって、ステージをあとにしたときの気分は前にもまして悪かった。

 

「ハリー。良かったよ。」

 

メンバーたちはボクの出来に満足そうだった。

「ありがと。」

言葉を発するつもりじゃなかったけど、ボクの中の何かがそれでもメンバーたちに感謝するように働いた。彼らは笑顔で答えた。

 

「ゼイン!」

ペリエがコンサート成功のお祝いをしに自分の彼氏のところへ駆け寄った。ボクはただそれを見ていた。彼らがお互いにキスすると、ボクの心が痛んだ。ボクにもジェニファーとの同じような瞬間があった。でも、それはだいぶ前の話、その感覚が懐かしくなった。

 

ため息をついてその場を離れたそのとき、ペリエの口から、ボクを振り返らせるような名前が出てきた。

「どうしてキンバリーを知っているんだ?」

みんながボクを見た。まるでボクにとってキムは聞いてはいけないもののように。でも、何でどうしてみんなはキムのことを知っているんだ?みんなを見据えたけど、誰も何も言い出さなかった。ボクは視線をペリエにもどした。ペリエは逆に視線をそらした。ペリエは何か知っている。

「ペリエ、教えて。」

 

ペリエは混乱したようにゼインを見上げた。

「彼女は私の親友のいとこなの。今ちょうど本を書いているところで。」

また視線をそらした。ボクはみんなの顔を見ながら、別の質問をした。

 

「本?キムは本が好きだった何て知らなかった。」

「キム?」

みんなは声を揃えて言った。今はペリエの視線もボクに向いていた。それがボクをイラつかせた:彼女をキムと呼んじゃいけないのか?

 

ゼインとペリエがいなくなるとペリエがキムを知っているということを考えていた。もしかしたら、彼女にもう一度会えるかもしれない。もしかしたら彼女にボクは無能ではなくて、何かの役に立てるってことを証明できるかもしれない。彼女と連絡を取りたい。

 

✘✘✘✘✘✘✘✘✘✘

すごい!私(ラウラ)の今までで一番長いチャプター。

ハリーとジェニファーの関係、どう思う?

ハリーがキムにもう一度会えるチャンス。

これからどうなると思う?

 

 

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